「auのスマホを分割払いで契約、2年間使ってauに返却すると残りの支払いが免除されるプログラムがある」といったことをなんとなく覚えている方もいるでしょう。
そのプログラムは
・かえトクプログラム
(2020年2月21日〜2021年9月16日)
・スマホトクするプログラム
(2021年9月17日〜)
の、2種類該当しますが「両者の違いが分からない」という方もいるようです。
※かえトクプログラムは残債の支払い免除を受けるためには、機種の返却だけでなく、新たにauの機種購入も必要
この記事では両プログラムの違いを解説していきます。前半はかえトクプログラム、後半はスマホトクするプログラムの解説です。両プログラム共、条件は異なりますが「条件を満たすと残りの本体代金が免除される」という点は共通しています。
注意点①
2023年4月14日時点では、スマホトクするプログラムに加入している方で、返却に適したタイミングである「25カ月目」に達している方はいません。そのタイミングがやってくるのは一番早い方で、2023年9月になります。
注意点②
よって、現時点において、端末購入から25カ月目になった方(25カ月目を過ぎた方)が加入しているプログラムはかえトクプログラムになります。
注意点③
かえトクプログラムは2021年9月16日をもって新規受付が終了しているので「これからauの端末を購入する時」に関係してくるのはスマホトクするプログラムです。
au かえトクプログラムとは?
auのかえトクプログラムとは、
①対象機種購入後13〜25カ月までに
機種をauに返却
②新たにauの機種を購入
①②を満たすと、最終回分の支払いが免除
といったプログラムです。
かえトクプログラムそのものについては、以下の記事にて詳しく解説していますが、「残価設定型」のローンであり、24回目の支払い月、機種購入後で言ったら25カ月目に機種をauに返却するのが一般的となっています。
新規受付期間は2020年2月21日〜2021年9月16日。
機種購入から25カ月目を過ぎた方もいますが、これから25カ月目を迎える方もでてきます。
故に、かえトクプログラムに関しては
「いつ返却すれば良いのか?」
「25カ月後きっかりに返却しないとダメか?」
といったように、色んな質問が「Yahoo!知恵袋」にも挙がっています。
以下、au かえトクプログラムに関してよくある質問を挙げ、それに対しての解説をしていきます。
au かえトクプログラム よくある質問
他社に乗り換えても残債免除受けられる?
→受けられます。
例えばauのサブブランドであるUQ mobileや、オンライン専用ブランドであるpovo1.0、povo2.0、あるいは楽天モバイルなど他社に乗り換えて、携帯電話会社を変えた後でも、かえトクプログラムを使って残債免除を受けることができます。
そして、
・契約はUQ mobileのままが良い
・しかし、欲しい機種はauにしかない
といった場合は、端末返却をしつつ、auショップなどのau取扱店、au Online Shopで「スマホ単体購入」をすれば、契約はUQ mobileのままで、今まで使っていたauの機種の残債の支払い免除を受けることができます。
なお、新しくスマホを購入する際は、後述するスマホトクするプログラムに加入することができる点、旧端末はUQ mobile(乗り換え先)ではなく、auに返却することを頭に入れておいてください。
返却さえすれば残債免除受けられる?
→受けられません。
スマホトクするプログラムと混同している方もいるためか、かえトクプログラムでも機種をauに返却するだけで、残債の支払い免除を受けられると思っている方もいるようです。
しかし、かえトクプログラムで残債の支払い免除を受けるためには、
端末返却+auの機種購入
が必要です。ただし、端末返却だけでもauが定める条件・価格で「買い取り」はされるようです。
返却するまで利用した分まで支払えば良い?
→いえ、23回分は支払う必要があります。
例えば「機種を購入して15カ月なので、機種代金の支払いは14回分だけで良い」と言うわけではありません。(※機種代金の請求は機種購入の翌月からはじまる)
かえトクプログラムの規定には「13カ月〜25カ月目までに返却」とあるので、auに端末を返却するのは機種購入から15カ月目でも問題ありませんが、機種代金の支払いは23回分する必要があります。
端末返却はきっちり2年後でないとダメ?
→そんなことはありません。
更新月以外の解約は解約金がかかる2年契約の名残からなのか、「ちょうど2年経った月でないと、残りの支払いが免除されないのでは?」と思う方もいるようです。
ただし、2端末返却をしなかった場合、24回目の支払い金額が24分割されます。
この24回の分割支払金を支払っている期間に、端末をauに返却、新しい機種購入して残債支払いを免除させることもできますが、端末購入から25カ月目の頃よりも、多く機種代金を支払っていることになります。
つまり、
「端末は手元に残らない」
「支払い回数は増える」
といった状況になり、見方によっては損をしている状態になります。
ですので、あまり遅過ぎないタイミングで、かえトクプログラムを利用することをおすすめします。
端末返却しなくても良い?
→端末返却は必須ではありません。
端末を返却せず、そのまま使い続けても問題ありません。その場合、24回目の支払い金額が24分割されて請求されます。
しかし、25カ月目が過ぎれば、支払う機種代金の負担は増えるばかりなので、その後は下手に端末返却しない方が良いかもしれません。
下取りと何が違う?併用可能なのか?
→下取りプログラム
Pontaポイントが付与され、次回機種変更時の
端末の値引きに使える。
かえトクプログラムとの併用は不可。
auの「下取りプログラム」は端末を返却することによって、Pontaポイントが付与されます。
そして、このPontaポイントはauの機種を購入する時に使えますが、残債の支払い免除は受けられません。そして、かえトクプログラムとの併用もできません。
では、残債があるauユーザーの方にとって、かえトクプログラムと下取りプログラムどちらが得になるのでしょうか?
時期にもよりますが、一般的にはかえトクプログラムの方が得になります。
(参考)
かえトクプログラム、下取りプログラム
どちらが得なのか?
(例)iPhone 12 128GBの場合
【かえトクプログラム】
10万8,260円ー57,500円=57,760円
この57,760円が残債免除額
※参考 ITmedia Mobile auのiPhone 12 価格
【下取りプログラム】
下取り額 37,400ポイント
※参考 au 下取りプログラム
25カ月目に端末を返却したとするならば、かえトクプログラムの方が下取りプログラムより、実質20,360円お得になります。
(2023年4月11日時点)
なお、機種代金の残債があっても下取りに出すことは可能です。
auショップ以外でも機種変更可能か?
→可能です。
かえトクプログラムを利用して、端末返却・新しい機種購入できる場所はauショップに限りません。
家電量販店、街の携帯ショップ(併売店)でも可能です。
端末代金を支払い終えていたらどうする?
→au取扱店、又は
Apple Storeで下取りに出すのもあり。
機種購入から25カ月を過ぎると、24回目の支払い金額が24分割され毎月請求がきます。
そのまま端末返却をせず、全ての端末代金を支払い終えた場合、もちろんそのまま持ち続けても大丈夫です。
あるいは、機種変更と同時に下取りをすればPontaポイント付与が受けられます。また、「端末返却のみだと、au所定の条件で買い取りされる」と先ほどお伝えしましたが、端末購入せずとも「かえトクプログラム加入者」であれば、端末購入を伴わずとも下取りは可能です。
ただし、au Online Shopで契約した場合、Pontaポイントは機種代金の割引に利用することはできないので注意が必要。
auを解約した状態でも、かえトクプログラムに加入さえしていれば、auへの端末返却だけでも下取りは可能です。
auに下取りにだすのではなく、例えばiPhoneを購入するのであれば、Apple Storeに下取りを出してみるのも良いでしょう。
以上、ここまではかえトクプログラムに関しての解説でした。
ここからは、(既に加入している方もいますが)今後auの機種を購入する時に関係してくるであろうプログラム「スマホトクするプログラム」について解説していきます。
au スマホトクするプログラムとは?
auのスマホトクするプログラムとは、
対象機種購入後13〜25カ月までに機種をauに返却すると、最終回分の支払いが免除される
といったプログラムです。機種代金を24回払いにするとプログラムに加入するか、加入しないかが選べます。なお、スマホトクするプログラムに加入したからと言って、別途月額料金がかかるわけではありません。
お気づきの方もいるかもしれませんが、スマホトクするプログラムには「新たにauの機種を購入」という条件がありません。
それ以外の特徴は概ね、かえトクプログラムと同じです。「残価設定型」のローンで、機種をauに返却し、24回目の支払いを免除させるのが一般的となっています。そして、他社に乗り換えてもプログラムの効力が失われることはありません。
今後、auで機種購入する方向けに図を用いてその仕組みを解説しましょう。
例えば、本体価格92,000円(税込)の機種を今後購入するとします。
スマホを24回の分割払いで契約。この時、
24回目の支払い時に残っている端末の価値
=24回目の支払い金額
=46,000円(税込)
とします。
この24回目の支払い金額を
販売価格から差し引いた金額は
92,000円ー46,000円=46,000円となり、
この46,000円が23回に分けられて請求されます。
そして、23回分の支払いを終えた後、24回目の支払い月に端末をauに返却し、auのスマホなどを購入すると、24回目の支払いが免除されます。
もし、残価設定をすることなく、販売価格92,000円(税込)の機種を24分割した場合、毎月の支払い額は4,000円(税込)となり、負担は一気に上昇します。
そこで、残価設定という手法をとることで、毎月の支払い額を軽減させているものが、前述したかえトクプログラム、そして今回のスマホトクするプログラムというわけです。
月々の負担額が軽減されるためか、一見すると例えばiPhoneを購入する場合、Apple Storeで購入するよりも、auのスマホトクするプログラムを利用した方が得に見えます。しかし、端末を返却しないと結果としては負担額が大きくなるので注意が必要です。
残債支払い免除を受けるためには端末を返却する必要があるため、このプログラムは「スマホ購入」というよりも、「スマホレンタル」や「スマホリース」と表現した方が良いのかもしれません。
もし、端末を返却しなかった場合は24回目の支払い金額が24分割されます。ですので、必ずしも端末を返却しなければならない、というわけではありません。
スマホトクするプログラムの概要は以上です。ここからは今後スマホトクするプログラムを利用してauの機種を購入しようと考えている方によくある質問を挙げ、それに対しての解説をしていきます。
au端末だけの購入だけでも加入可能?
かえトクプログラムの他社に乗り換えても残債免除受けられる?でも解説しましたが、スマホトクするプログラムは「機種の単体購入」でも加入できます。
毎月の携帯電話料金を安くするために、他社に乗り換えた。しかし、今契約している携帯電話会社には欲しい機種がなく、auに欲しい機種がある。
そんな時でも、再度auに乗り換える必要はありません。機種の単体購入をすれば良いのです。
保証は加入した方が良いか?
かえトクプログラムもそうですが、スマホトクするプログラムでは、スマホが故障してしまっている状態で端末を返却して残債支払いを免除しようとすると、「故障時利用料」として22,000円(不課税)かかります。
「故障時利用料を負担に感じる」という方であれば、保証サービスに加入されることをおすすめします。
故障時利用料がかかる症例は以下の通りです。
<具体例>
・本体や液晶に破損、割れが見られる
・電源が入らない
・充電ができない
・水漏れ
本体・画面破損の判定条件は以下の通りです。
表面 | ・画面割れ ・引っかかりがある傷 ・筐体に欠損がある ・基盤が見えている ・画面下に黒いシミが見られる ・液晶が浮いている ・発光が外へ漏れている ・画面上にバーコードがでる |
裏面 | ・背面、側面に溝、割れ、欠け ・背面、側面に擦り傷 ・リアカバーが欠損している ・リアカバーが純正品でない ・バッテリーが純正品でない ・カメラレンズ割れ |
しかし、auのAndroid保証サービスである、「故障紛失サポート」/「故障紛失サポートwith Clouod」に加入していれば、故障時利用料は2,200円(不課税)でおさまります。
故障紛失サポート
月額726円(税込)
(2022年5月16日以前発売のAndroid)
故障紛失サポート with Cloud
月額990円(税込)
(2022年5月17日以降発売のAndroid)
※Galaxy Z Fold4 SCG16・Galaxy Z Flip4 SCG17は
月額1,573円(税込)
iPhoneの場合は、Apple StoreやApple 正規サービスプロバイダで修理していれば故障時利用料はかかりませんが、それ以外の場合は22,000円(不課税)の故障時利用料がかかってしまいます。
ですが、Apple Store等での修理もApple Care+for iPhoneなどの保証サービスに加入していないと、高額な修理費用がかかってしまいます。
故障時利用料が気になる方であれば、「故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+」に加入しておきましょう。
(ご参考)
故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+の月額料金
iPhone 14 Pro Max/iPhone 14 Pro/ iPhone 13 Pro Max/iPhone 13 Pro/ iPhone 12 Pro Max/iPhone 12 Pro | 1,663円 |
iPhone 14 Plus | 1,490円 |
iPhone 14/ iPhone 13/iPhone 13 mini/ iPhone 12/iPhone 12 mini | 1,309円 |
iPhone SE(第3世代) | 1,134円 |
Apple Storeでの修理費用
(保障加入時)
・画面修理:3,700円(税込)
・背面ガラス修理:3,700円(税込)
・その他修理:12,900円(税込)
残債免除は、端末返却だけでも可能?
→可能です。
繰り返しになりますが、かえトクプログラムと違い、スマホトクするプログラムでは端末返却だけでも残債の支払いが免除されます。auの機種を新たに購入する必要はありません。
もちろん、その端末を返却せず、使い続けることも可能です。
そして、25カ月目きっかりに端末返却しなければならないわけでもありません。
Apple Storeで買うのとどちらが得か?
→25カ月以上使い続けるなら
Apple Storeで買った方が安い
iPhoneを本体のみ購入する際、
「スマホトクするプログラムを使ってauで購入した方が得なのか?」
あるいは
「Apple Storeで購入した方が得なのか?」
については議論が分かれるところです。
ここで、iPhone 14の機種代金を例にとって
・au Online Shop
・Apple Store
で比較してみましょう。
auのスマホトクするプログラム「無し」「有り」でそれぞれ示してみます。
(2023年4月16日時点)
スマホトクするプログラム「なし」
au Online Shop | Apple Store | |
128GB | 140,640円 | 119,800円 |
256GB | 161,770円 | 134,800円 |
512GB | 201,925円 | 164,800円 |
スマホトクするプログラム「あり」
au Online Shop | Apple Store | |
128GB | 71,760円 | 119,800円 |
256GB | 82,570円 | 134,800円 |
512GB | 109,925円 | 164,800円 |
※au Online Shopは実質負担額
表を見て頂ければ、お分かりになるかと思いますが、
スマホトクするプログラムを使って、
25カ月で機種を買い替える
のであれば、スマホトクするプログラムを利用して、auで機種を購入(レンタル)した方が得です。
しかし、そうではなく「3年」「4年」と長く使うつもりであれば、Apple Storeで購入した方が、iPhone 14であれば、20,000〜37,000円程度安く買えます。
まとめ
以上、今回はauのかえトクプログラムとスマホトクするプログラム、それぞれについて解説してきました。
両プログラムとも、非常に内容が似ていますが、相違点もあるのでここでまとめます。
【かえトクプログラム】
①対象機種を13~25カ月目までに機種を返却
②新たにauの機種を購入
①②を満たすと、最終回分の支払いが免除
・分割回数は24回
・他社に乗り換えても効力は残る
・端末返却はきっちり2年後でなくても良い
・23回分の支払いは請求される
・端末返却しなくても良い
・下取りと併用不可
・下取りは残債免除プログラムではない
※2023年4月時点では新規受付終了
【スマホトクするプログラム】
対象機種を13~25カ月目までに機種を返却すると最終回分の支払いが免除
・分割回数は24回
・au端末の購入だけでも加入可能
・故障時利用料に備えて保証に入るのもあり
・他社に乗り換えても効力は残る
・端末返却だけでも、残債支払い免除
・端末返却はきっちり2年後でなくても良い
・23回分の支払いは請求される
・端末返却しなくても良い
・2年以上使うなら、Apple Storeの方が得
プログラムに加入してるか?→店舗で確認!
auユーザーの方で、「かえトクプログラム or スマホトクするプログラムに加入してたかな?」と思われた方、もし可能であれば、フォンシェルジュ提携店舗まで足をお運びください。
フォンシェルジュ提携店舗では、ご来店者の方の契約状況を確認、そして最適なご提案をさせて頂きます。
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