筆者はこれまで自宅のインターネット回線としてUQ WiMAXのモバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi 5G X12」を利用していました。
出勤中や外出時でのインターネット利用も多かったためです。
モードはスタンダードモード、ネットワークモードは4G/3G、周波数は5GHz(屋内)での設定で、下り(ダウンロード)速度は数十から150Mbps程度。
速度に関しては満足していました。
まぁ、たまに回線が途切れるようなことがあったのも事実ですが。
しかし、東京都青梅市へ引越して在宅勤務をするようになったことが決まって以来、光回線について色々調べ、現在はソフトバンク光をインターネット回線として使っています。
今回は、筆者が利用している環境において、ソフトバンク光マンションタイプの速度は実際どれくらいでるものなのか?
これについてご紹介していきます。
この記事を読めば以下の4点がわかります。
- ソフトバンク光マンションタイプの実際の速度
- 筆者が利用している環境
(配線方式、ルータなど) - 市販ルータ(5,000円程度)の実力
- 筆者がソフトバンク光を選んだ理由
ソフトバンク光の契約内容
ソフトバンク光の実測をご紹介する前に、筆者が契約したソフトバンク光の契約内容、そして使用している機器についてご紹介します。
タイプ | ソフトバンク光 マンション・ギガスピード |
---|---|
最大速度 | 1Gbps(下り/上り) |
配線方式 | 光配線方式 |
接続方式 | PPPoE (IPv4) |
ONU | GE-PON型「M」 |
ルータ | BUFFALO WSR-1500AX2S/NWH |
利用環境 | Wi-Fiでのみ利用 (LANケーブル不使用) |
配線方式は光配線方式
引越し先の筆者の集合住宅の光回線の配線方式は一番通信速度が速い光配線方式です。
ソフトバンク光を含めた集合住宅における光回線の配線方式には以下の3つが存在します。
集合住宅の共用部から各部屋までは光回線でつながっている。
一番通信速度が落ちにくく安定した通信が期待できる。
集合住宅の共用部から各部屋まではLANケーブルでつながっている。
通信速度、繋がりやすさは光配線方式に次ぐ。
インターネット無料物件で採用されていることが多い。
集合住宅の共用部から各部屋までは電話回線でつながっている。
電話回線は周辺のノイズに影響を受けるため、速度が出にくいと言われている。
規格上の最大速度は100Mbps。
筆者の自宅にはリビングに光コンセントが既に設置されており、派遣工事は不要でした。
集合住宅の共用部から自宅内に繋がっている光回線とONU(終端装置)をつなぐ「光コンセント」。
派遣工事が不要になるケースがほとんど。
白い機器は筆者が購入した市販のBUFFALOのルータ。
黒い機器はNTTから送られてくるONU。
光BBユニット→レンタルしてない
ソフトバンク光を利用する場合、ルータとしてソフトバンク光から月額513円(税込)で「光BBユニット」をレンタルし、月額1,089円(税込)の「Wi-Fiマルチパック」、そして電話サービス(複数あるうちのどれか)、この3つを申し込んで利用するのが一般的です。
それぞれのオプション料金を見ると割高にうつりますが、ソフトバンクのスマホとのセット割引である「おうち割光セット」、またはワイモバイルのスマホとのセット割引である「おうち割光セット(A)」組むと3つのオプションの合計料金は550円(税込))にまで下がります。
しかし、筆者はそうしませんでした。
というのも筆者は携帯電話関係の記事を執筆する仕事柄、携帯電話会社1社を使い続けるということはほとんどありません。
そして自宅に光回線をひいた今となっては小容量帯プランのラインナップが豊富な格安SIM(MVNO)をメイン回線にしていこうと考えたためです。
そうなってくると、ソフトバンク光とのセット割引を組むことができません。
確かに光BBユニットをレンタルしないデメリットは存在します。
それについては、「光BBユニットをレンタルしないデメリット」にて後述しますが、とにかく筆者は光BBユニットをレンタルするという選択肢は取らなかったのです。
Wi-Fiルータは市販の安いやつ
光BBユニットレンタル、そしてWi-Fiマルチパックを契約しない場合、自宅でWi-Fiを使うためには自分でルータを用意する必要があります(契約するソフトバンク光の代理店によっては無料レンタルサービスもあります)。
ただ、携帯電話やスマホに関する記事を書いている筆者ですが、光回線で使われるルータなどの機器の種類・性能・ラインナップ・価格帯については、正直そこまで精通していません。
なので、今回は手頃なルータを購入するためGoogle にて「ソフトバンク光 市販のルータ おすすめ」と検索した時、1ページ目に載っていた記事の中で紹介されていたBUFFALO製のルータをamazonにて4,980円(税込)で購入しました。
スペック概要
製品名 | BUFFALO WSR-1500AX2S/NWH |
---|---|
無線LAN規格 | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax |
周波数 | 2.4/5GHz |
無線LAN速度 | 5GHz 1201 Mbps 2.4GHz 300Mbps |
有線LAN(HUB)速度 | 10/100/1000Mbps |
内蔵アンテナ | 5GHz/2.4GHz共通アンテナ:2本 無指向性 |
ビームフォーミング | ◯ |
IPv6 | ◯ |
ルータの価格は安いもので2,000円、高いもので10万円を超える。といったように様々な価格のものが市場にはあります。
筆者は「単身で住んでいてインターネットを使うのは自分だけであれば、5,000円程度のもので十分だろう」と考え、BUFFALO製のWSR-1500AX2S/NWH」を購入することにしました。
Amazonの商品ページでも、そしてBUFFALOの公式ページでも「エントリーモデル」と紹介されているWSR-1500AX2Sですが、果たしてその実力はどれほどのものなのでしょうか?後ほど詳しくみていきましょう。
利用環境はWi-Fiのみ(有線なし)
筆者の部屋にはリビングに光コンセント(外からの光回線と部屋にあるONU(終端装置)の接続箇所)があります。
リビングから仕事をしている部屋までの直線距離は約5m。
見栄えの問題もありますがLANケーブルを使って有線接続する気にはなりません。
よって、ソフトバンク光はWi-Fiのみで利用しています。
ソフトバンク光 速度の実測値①
(10時〜19時)
筆者のソフトバンク光の契約状況・接続状況の説明が終わりました。
ここからはいよいよソフトバンク光の計測結果をご紹介していきたいと思います。
計測状況
計測で使った端末 | MacBook Air M2 |
---|---|
接続アプリ | Fast com |
計測場所 | 東京都青梅市にある自宅(1階) |
接続環境 | Wi-Fi |
インターネット 接続方式 | PPPoE (IPv4) |
計測日時 | 2024年1月29日(月) |
計測時間 | 10時〜19時の間で1時間ごとに 1回計測 |
2024年1月29日(月) | 下り (ダウンロード) | 上り (アップロード) |
---|---|---|
10時 | 200Mbps | 310Mbps |
11時 | 190Mbps | 270Mbps |
12時 | 190Mbps | 320Mbps |
13時 | 220Mbps | 340Mbps |
14時 | 190Mbps | 300Mbps |
15時 | 200Mbps | 240Mbps |
16時 | 170Mbps | 270Mbps |
17時 | 210Mbps | 230Mbps |
18時 | 220Mbps | 370Mbps |
19時 | 200Mbps | 230Mbps |
以下の画像はFast.comではなく、後日「みんなのネット回線速度」の速度計測ツールを使って計測した時の結果です。
ソフトバンク光の光BBユニットをレンタルしていない筆者の利用状況でも、通常のWebサイトの閲覧は可能、超高画質の動画も快適に再生することができ、回線速度が重要になってくるオンラインゲームにもストレスなく利用できる結果となりました。
ただしこれは前述したように、筆者が住んでいる集合住宅の光回線の配線方式が一番速度の低下が起こりにくい「光配線方式」であることが要因として考えられます。
ソフトバンク光 速度の実測値②
(19時台〜23時台)
ここでは、「自宅のインターネット回線が混雑しやすい19時台から23時台」までの計測結果を載せます。
以下は2024年2月2日(金)の19時台から23時台の間で30分ごとに計測した結果です。
2024年2月2日(金) | 下り (ダウンロード) | 上り (アップロード) |
---|---|---|
19時00分 | 230Mbps | 300Mbps |
19時30分 | 230Mbps | 330Mbps |
20時00分 | 220Mbps | 340Mbps |
20時30分 | 240Mbps | 360Mbps |
21時00分 | 220Mbps | 410Mbps |
21時30分 | 210Mbps | 370Mbps |
22時00分 | 220Mbps | 390Mbps |
22時30分 | 190Mbps | 350Mbps |
23時00分 | 200Mbps | 310Mbps |
23時30分 | 190Mbps | 370Mbps |
一般的に、仕事を終え帰宅した方々がインターネットを利用する時間帯は19時から24時まで。
ソフトバンク光に限りませんが、この時間帯はユーザー数が増えることによりトラフィックが増大するため回線が混雑しがちです。
その結果、夜になると「インターネットが遅くなる」「繋がらなくなる」といった現象が起こりうるのです。
しかし光配線方式でソフトバンク光を利用している状況では、それも起こりにくいということが今回の計測結果から分かりました。
以上、日中・夜間に分けてソフトバンク光の実際の速度結果をご紹介しました。
光BBユニットをレンタルしないデメリット
筆者のように光BBユニットレンタルとWi-Fiマルチパックを契約せずにソフトバンク光を利用しようと考えている方もいるでしょう。
理由はソフトバンク・ワイモバイルとのセット割引なしでこれらのオプションを契約するとソフトバンク光の料金とは別に月額1,602円(税込)がかかってしまうからです。
それでも、配線方式によっては下り(ダウンロード)・上り(アップロード)200Mbps程度の通信速度でインターネットを楽しむことは可能です。
しかし光BBユニットをレンタルしないと、従来の「IPv4」と「IPv6」の両方のインタネットプロトコルが利用できる「IPv6 IPoE + IPv4」(IPV4 over IPv6)のサービスを利用することができません。
IPv4、IPv6について簡単に解説すると、IPv4 とはインターネットプロトコル(通信規格)のバージョンを示しており、従来からある「PPPoE方式」での接続方式しか対応していません。
PPPoE方式はパソコンなどの端末からインターネットに接続する時、「ID」と「パスワード」を入力し、NTTの電話回線網内の終端装置を経てプロバイダーに接続されます。
この電話回線網内でアクセスが集中すると、ネットワークが混雑し通信速度が低下する可能性がでてきます。
この問題を解決したのが「IPoE方式」です。
IPoE方式ではPPPoE方式と違い、終端装置を経ずに直接インターネットへ接続することができます。「ID」と「パスワード」の入力も不要です。このIPoE方式を利用できるプロトコルがIPv6と呼ばれるものです。
PPPoE方式 | IPoE方式 |
---|---|
・IPv4のみ ・IDとパスワード認証 ・終端装置を経由 ・通信速度の低下が起きやすい | ・IPv6のみ ・回線認証 ・終端装置を経由しない ・通信速度の低下が起こりにくい |
光BBユニットをレンタルするとIPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4が利用可能になります。
つまりIPv4とIPv6の両方のプロトコルに対応可能となり(IPoE方式が利用することができるようになり)、高速なインターネット通信ができるようになるというわけです。
今回、計測したソフトバンク光の速度ですが、下り(ダウンロード)速度は速くても最大240Mbps程度、上り(アップロード)速度は速くても410Mbps程度でした。
しかし、IPv6 IPoE+IPv4に対応している利用環境の方であれば、下り(ダウンロード)・上り(アップロード)速度共に500〜1,000Mbps程度まで達するケースもあるようです。
200Mbps程度の通信速度でも筆者からすれば十分な体感速度ですが、より高速なインターネットを利用したいと考える方は光BBユニットレンタルのオプションに申し込むようにしましょう。
※光BBユニットのレンタルだけではWi-Fiの利用はできません。
Wi-Fiマルチパックへ加入するか、市販のWi-Fiルータを購入する必要があります。
筆者がソフトバンク光を選んだ理由
通常、ソフトバンク光を自宅のインターネット回線として選ぶ場合、スマホの契約はセット割引があるソフトバンクかワイモバイルにすることが一般的です。
しかし、先ほどお伝えしたとおり筆者はそうではありません。
格安SIM(MVNO)の契約を考えているため(この箇所を書いている時点で日本通信の「合理的みんなのプラン」へ乗り換えしました)、ソフトバンク光にする必要がなかったのです。
では、なぜソフトバンク光にしたのか?
実は引越し業者の一括見積もりができる某サイトに登録した際、インターネット回線の勧誘電話があり「ドコモ光」と「ソフトバンク光」を案内されました。
料金はと言うと、
ドコモ光 マンションタイプ | 4,400円(税込) |
ソフトバンク光 | 4,180円(税込) |
このようにソフトバンク光の方が安かったということ、そしてオペレーターの方の対応が良かったので「ここで決めよう」という2つの理由からソフトバンク光に決めました。
尤も、もっと月額料金が安いインターネット事業者(光コラボ事業者)もあります。
また、同じソフトバンク光でもネット経由で申し込んだ方が契約特典が良いものもあると思います。
ただ、前述の光BBユニット・Wi-Fiマルチパック・電話サービス、特典条件の代理店独自のオプションを契約するのが筆者にとっては煩わしいと思ったため、今回は見積もりサイトからの案内で契約したということです。
月額4,180円(税込)で200Mbps出れば御の字だな。
そんな気持ちで毎日ソフトバンク光を使っています。
まとめ オンライン相談 & 店舗相談
以上、今回はソフトバンク光 マンション・ギガスピード(光配線方式)の通信速度のレビュー記事をまとめました。
まとめ
今回の計測状況
- ソフトバンク光 マンションタイプ。
- 光配線方式。
- 光BBユニットレンタルなし。
- ルーターはBUFFALO製4,800円(税込)。
- Wi-Fiのみで利用。
速度実測値
- 下り(ダウンロード)速度
200Mbps程度。 - 上り(アップロード)速度
300Mbps程度。
19時〜23時台の速度はどうだったか?
- 特に速度低下は起こらなかった。
光BBユニットをレンタルしないと?
通信速度の低下が起こりにくいIPoE方式のインターネット接続ができない。
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