・「スマホゲームのタッチ反応が悪くなった」
・「YouTubeの早送りしても、読み込みに時間がかかるようになった」
・「Yahoo!ニュースが読み込めない」
これはahamoを使っている筆者が感じていることです。
TwitterなどのSNSでも、「ahamo(ドコモ)の速度が遅い」といった声が上がっている今日この頃ですが、この記事では、ahamoの通信速度が遅くなっている原因、そして実際の通信速度はどのくらいなのか?についてまとめていきます。
ahamoの通信速度が遅い原因
ahamo、というかドコモの通信速度が急に遅くなったことはTwitterなどのSNSでも報告されていますが、ドコモでもこの問題を認識しています。2023年4月26日に開かれた「5Gネットワーク戦略説明会」では、都市部を中心にドコモの通信速度が遅くなっている原因が4つ挙げられました。
- トラフィックの増大
- 瞬速5Gの基地局設置の遅れ
- 再開発地域におけるトラフィックの変動
- 屋内に入りやすい800MHzが逼迫
※トラフィック・・・回線上を流れるデータ量
よって、最近声が上がっている「ahamo(ドコモ) 遅い」の原因については、ドコモ側の問題と言えそうです。ドコモは基地局がカバーするエリアの調整などをして対策をとっており、「2023年夏までには解決を目指す」とのこと。
しかし、今後、ドコモの通信速度が速くなるのかは不透明です。
ahamo 遅い 対処法は・・・ない?
回線が遅くなった時の対処法として、「スマホの再起動」「キャリアの周波数にスマホが対応しているか確認」などが従来から挙げられているが、実際これらの操作を試してみても必ずしも改善される見込みはない。
5Gネットワーク戦略説明会におけるドコモの発表は上記のことを示唆しています。
筆者の考察
実際、通信速度が遅くなった時、筆者もスマホの再起動を試しましたが改善しませんでした。もちろん月間データ容量が上限に達していないかも確認しましたが使用データ量は規定のデータ量以下でした。速度が遅いと感じた時でも、ユーザー側からの設定や操作では、速度が改善される見込みはないと思われます。
通信設備が改善される(見通しである)2023年の夏まで待つか、通信速度が遅い状態に我慢できなければ、au、ソフトバンク、楽天モバイルに乗り換えるしか方法はないのです。
(参考)なぜドコモで「つながりにくい」問題が起きているのか 明かされた根本的な要因/IT media Mobile
ahamo 速度計測結果
ここでは、2023年5月16日に測定したahamoの通信速度の測定結果をご紹介します。以下の表は計測条件です。今回は比較しやすくするため、au回線のpovo2.0も同じ条件で速度を計測しました。
計測端末 | iPhone 14 |
計測アプリ | Speed Test Master |
計測場所 | 東京都渋谷区にある 建物の3階の室内 |
計測日時 | 2023年5月16日(火) |
計測時間 | 9時〜18時の1時間ごと |
計測回数 | 各時間2回 昼時は4回 |
比較対象回線 | povo2.0(データ使い放題トッピング) |
「ahamoの速度が遅くなった」と筆者自身も感じていると書きました。
では、遅いと感じる前のahamoの通信速度はどれぐらいだったのか?
以下は、2022年11月17日に東京都内(主に屋外)で計測した時の画像ですが、下り速度(ダウンロード速度)は100Mbpsを超えることがほとんどでした。400Mbpsを超える時もありました。
では、今回はどうなのか?
午前の計測結果から見ていきましょう。
午前(9時 10時 11時)
ahamo
povo2.0
午前の時間帯のおけるahamoの下り速度は20Mbps以下がほとんどでした。
20Mbps以下の速度は十分な速さなのか?
あるいはそうではないのか?
ネットを見る程度であれば、十分ですが動画視聴などデータ量を大量に消費するアプリ利用時はどうなのでしょうか?
以下の表はYouTubeが推奨している各動画形式の推奨速度ですが、4K UHDの動画を快適に視聴する際には、20Mbpsの通信速度があった方が望ましいです。
動画の解像度 | 推奨される持続的な速度 |
---|---|
4K UHD | 20 Mbps |
HD 1080p | 5 Mbps |
HD 720p | 2.5 Mbps |
SD 480p | 1.1 Mbps |
SD 360p | 0.7 Mbps |
下り速度が10~20Mbpsであれば、余程、高解像度の動画を視聴しないかぎり、ストレスなく動画を視聴できると思いますし、ブラウザでネットを見るのも問題ないでしょう。
しかし、下り速度100Mbpを超えていた頃に比べると、「ちょっと速度が遅く感じるな」というのが筆者の感想です。
昼
一般的に、昼時はスマホを利用する方が増えるため、通信は混雑しがちです。より細かいデータを取るため、この時間帯は4回計測しました。
ahamo
povo2.0
自前で電波基地局を持たない格安SIM(MVNO)と違い、昼時でも通信速度が落ちにくいと言われているahamoでも、今回の計測では通信速度の低下が顕著でした。上り速度(アップロード速度)だと、1Mbps程度になることもしばしば。
一方、povo2.0は昼時の通信速度低下も見られず、大手通信キャリアの回線であることが実感できる速度でした。
格安SIM(MVNO)とは?
大手通信キャリアから通信回線を借りて通信サービスを提供している会社。
IIJmioやOCN モバイル ONEなどが該当する。
大手通信キャリアと違い、自社通信基地局を持たないため、設備費や管理費などを抑えることができる。
そのため、大手通信キャリアのプランより安く使える反面、昼時や夕方などでは通信速度が不安定になる傾向がある。
午後(13時 14時 15時 16時 17時 18時)
ahamo
povo2.0
13時から18時にかけても、ahamoの速度は振るいません。
下り速度20Mbpsを超える計測結果になることもあまりなく、特に17時台と18時台では下り速度は1~8Mbpsと低調に終わりました。
ブラウザを開いてネットを閲覧している時に「あれ、ページが読み込めない」と思う時があります。そんな時は通信速度を計測しようと、速度計測アプリを開きますが、アプリ自体がなかなかネットに接続されないなんてことも増えてきています。
※速度計測アプリがなかなか接続されない様子
※2023年5月16日のahamo計測結果一覧
ahamoに近いプランに乗り換える?
どうしても通信速度が遅い状況、接続が不安定な状況に我慢できない方はいっそのこと他社に乗り換えた方が良いのかもしれません。
ahamoの料金プランはデータ量20GBで月額2,970円(税込)。
この内容に近いプランにはauのpovo2.0とソフトバンクのLINEMO(スマホプラン)があります。共にオンライン専用プランです。
ahamo | povo2.0 | LINEMO | |
---|---|---|---|
回線 | ドコモ | au | ソフトバンク |
データ容量 | 20GB | 20GB (データ追加トッピング20GB) | 20GB (スマホプラン) |
料金 | 2,970円/月 | 2,700円/回 (有効期限は30日間) | 2,728円/月 |
通話料 | 30秒/22円 | 30秒/22円 | 30秒/22円 |
5分以内かけ放題 | 料金に含まれる | 550円/月 | 550円/月 (LINEMO契約から1年後まで無料) |
かけ放題 | 1,100円 | 1,650円 | 1,650円 (LINEMO契約から1年後まで1,100円) |
※料金は税込
※ahamoには月額4,950円(税込)でデータ容量100GBまで使えるahamo大盛りもあり
まとめ
ahamoの通信速度が遅くなった原因(都市部)
- トラフィックの増大
- 瞬速5Gの基地局設置の遅れ
- 再開発地域におけるトラフィックの変動
- 屋内に入りやすい800MHzが逼迫
対処法
- なし(ドコモ側の問題のため)
- 2023年夏頃に改善予定
ahamoの通信速度(筆者計測時)
- 下り速度は20Mbps程度、接続が切れることもあり
今、起きているドコモの通信速度が遅い状況は、あくまでもドコモ側の問題に依るところが大きいので、こちら側でとれる対処法はありません。
ドコモが発表しているように、2023年夏頃に改善されるまで待つか、他社に乗り換えるか?判断が難しいところかもしれません。
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