イオンモバイル を格安SIMで比較してみた

全国のイオン(対象店舗)で契約可能な格安SIMのイオンモバイル。

今年の春には大容量プランの料金値下げと10GB刻みで選べる60GB〜100GB、150GB、200GBの料金プランの提供が開始されました。

今回は実店舗でサポートが受けられ、幅広いデータ容量のプランを提供しているイオンモバイルとその他の格安SIMを比較してみたいと思います。

※2024年7月11日時点の情報です。

イオンモバイルとは？

イオンモバイルはイオンリテールが2016年からサービス提供している格安SIM (MVNO)です。

イオンモバイルは自社で回線基地局を持たない、大手通信キャリアよりも割安な料金プランを提供しています。
しかし店舗網は充実しており、全国のイオンモールやイオンスタイルなど、イオンモバイルの取り扱いがあるイオンの店舗であれば、契約手続き、初期設定、アフターフォローを受けることができます。

また2024年6月には東京都内、埼玉県内限定ではありますが、当サイトフォンシェルジュ提携店舗である「スマホ相談窓口 TOP1」でも取り扱いが開始されました。

料金プラン

イオンモバイルの料金プラン(音声対応)は大きく分けて以下の3つに分かれています。

• 音声プラン(一人用)
• シェアプラン(家族用)
• やさしいプラン(60歳以上)

2.シェアプラン(家族)

シェアプランは、「契約プランのデータ容量を家族で分けあってお得に使いたい」と考えている方におすすめのプランです。

シェアできる回線は最大8回線まで可能です(主回線を含めて8回線)。

詳しい料金については以下の表を見て頂きたいのですが、シェアプランの仕組みとしては次のようになっています。

• シェアプラン基本料=
  音声プランとの料金差額=330円(税込)
  ※シェアプランは1GBプランから
• 2枚目以降の追加料金=＋220円(税込)
• 4枚目以降の追加料金=＋440円(税込)

では、細かく料金を見ていきましょう(シェアプランの最低データ容量は1GBから)。

先ほど、「シェアプラン10GBを3人で分け合う」時の料金例を示しました。

合計料金は2,618円(税込)だったと思います。

この場合一人あたりの使用データ量は約3GBですが、仮にシェアプランではなく一人一人が音声プランの3GBを契約した場合と比べてみるとどうなるのかと言うと、

	音声プラン (3GB/人)	シェアプラン (10GB)
基本料金	1,078円 1,078円 1,078円	2,618円
合計	3,234円	2,618円

※料金は税込

シェアプラン10GBを契約した方が616円(税込)安くなり、一人あたりに換算すると約872円で3GBのデータ容量を使える計算になります。

今年の3月よりシェアプランの各回線ごとに使用データ量の上限を設定できるようになったため、「1回線によるデータ量の使い過ぎ」も防止することも可能です。

このように、イオンモバイルは家族の回線をシェアプランで契約した方が、一人一人で音声プランを契約するよりも安くなる、といったこともあります(ただしシェアプランの契約者名義は全て同一の名義となります)。

やさしいプラン

やさしいプランは60歳以上の方限定の料金プランで通常の音声プランよりも料金は安く設定されています。

しかし最大通信速度は500kbps。

この通信速度はWebサイトの閲覧もままならないでしょう。

なのでこちらのプランは「とりあえずスマホを使ってみたい」という方以外には正直おすすめできないプランです。

通話料・かけ放題

イオンモバイルの通話料は音声プラン、シェアプラン、やさしいプラン共通で30秒あたり11円(税込)。
専用のアプリ不要でスマホに標準搭載された電話アプリからの発信で利用できます。

電話が多い方は以下のかけ放題に加入することを検討してみましょう。かけ放題オプションの利用も専用の通話アプリは不要です。

店舗・アフターサポート

イオンモバイルは全国のイオンの取り扱い店舗であれば、契約手続きやプラン変更などのアフターサポートを受けることができます。

イオンモバイルを扱っている店舗形態としては、次の3つがあります。

また、2024年3月15日時点で一部のイオンカードカウンター(イオンカード、電子マネーWAONなどの取り扱いカウンター)でもイオンモバイルの契約手続きができるようになりました。

このようなサービスを提供しているイオンモバイルですが、日本全国で唯一福井県には上記1,2,3の店舗は構えていません(2024年7月10日時点)。

福井県在住の方は、他の都道府県のイオンに行って手続きをするか、Webで契約するようにしましょう。

イオンカードでWAON POINT4倍

イオンモバイルの月額料金をイオンカード(イオンマークのついたクレジットカード)で支払うと4倍(200円で4ポイント)のWAON POINTが貯まります。

WAONポイントは1WAONポイントごとに1円分のWAONに交換して買い物で利用することができます。

他社比較①格安SIM(MVNO)

イオンモバイルの料金プラン、サービス内容の概説が済んだので、ここからは他社と比較していきたいと思います。

まずはイオンモバイルと同じように、自社で回線基地局は持たず、大手通信キャリアから回線を借りている格安SIM(MVNO)で見ていきましょう。

※データ容量と月額料金、通話料、かけ放題など料金面を中心に比較しています。
※ここで取り上げるイオンモバイルの料金プランは音声プランを取り上げます。また他の格安SIM(MVNO)と料金面で比較されやすいデータ容量プランのみを取り扱うこととします。
※ここで取り上げる格安SIM(MVNO)は、イオンモバイルとデータ容量が近いプランを提供している代表的な通信会社とします。

	イオンモバイル	日本通信	HISモバイル	mineo	IIJmio	NUROモバイル
1GB	858円	290円	550円	1,298円
2GB	968円				850円
3GB	1,078円		770円			792円
4GB	1,188円
5GB	1,298円			1,518円	990円	990円
6GB	1,408円
7GB	1,518円		990円
8GB	1,628円
9GB	1,738円
10GB	1,848円	1,390円※1		1,958円	1,500円	1,485 円
15GB					1,800円	1,790円
20GB	1,958円		2,190円※2	2,178円	2,000円	2,699円
30GB	2,508円	2,178円※1			2,700円
40GB	3,058円				3,300円	3,980円
50GB	3,608円		5,990円※2		3,900円
データ量追加	528円/1GB	220円/1GB	200円/1GB	55円/0.1GB	220円/1GB	550円/1GB
データくりこし
低速時速度	最大200kbps	非公表	最大200kbps	最大200kbps	最大300kbps	最大200kbps
通話料	11円/30秒	11円/30秒	9円/30秒	10円/30秒 (専用アプリ利用)	11円/30秒	11円/30秒
かけ放題	5分 550円 10分 935円 無制限 1,650円	無制限 1,200円 または 1,600円	5分 500円 無制限 1,480円	10分 550円 無制限 1,210円	5分 500円 10分 700円 無制限 1,400円	5分 490円 10分 880円 無制限 1,430円
回線	ドコモ au	ドコモ	ドコモ	ドコモ au ソフトバンク	ドコモ au	ドコモ au ソフトバンク

※料金は税込
※1 5分かけ放題または70分無料通話が含まれる
※2 5分かけ放題が含まれる

ここでは「価格.com」等の比較サイトでも常にランキング上位にランクインされている格安SIM(MVNO)を比較してみました。

イオンモバイルは実店舗でのサポート体制があるためか、他の格安SIM(MVNO)と比較すると月額料金は高めに設定されているようですね。

利用データ量が10GB以内であれば、その他の格安SIM(MVNO)を契約した方が料金がおさえられるでしょう。

しかし20GBのプランに関してはイオンモバイルとしても戦略的価格として設定しているためか、どの格安SIM(MVNO)よりも安く使えます。

ITmedia Mobile「イオンモバイルが異例の“200GBプラン”を提供する狙い　金融連携サービスも強化で大手キャリアに対抗しうる存在に」(2024年5月7日)

他社比較②(ahamo、楽天モバイルなど)

次はahamoなどの大手通信キャリアのオンライン専用プラン、そしてプラチナバンドでの商用サービスも開始された楽天モバイルとイオンモバイルを比較してみましょう。

※データ容量と月額料金、通話料、かけ放題など料金面を中心に比較しています。
※ここで取り上げるイオンモバイルの料金プランは音声プランを取り上げます。またahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイルと料金面で比較されやすいデータ容量プランを取り扱うこととします。

	イオンモバイル	ahamo	povo2.0 ※2	LINEMO ※3	楽天モバイル
1GB	858円		390円 (7日間)	ベストプラン 〜3GB 990円	〜3GB 1,078円
2GB	968円
3GB	1,078円		990円 (30日間)
4GB	1,188円			ベストプラン 3GB超〜10GB 2,090円	3GB超〜20GB 2,178円
5GB	1,298円
6GB	1,408円
7GB	1,518円
8GB	1,628円
9GB	1,738円
10GB	1,848円
20GB	1,958円	2,970円※1	2,700円 (30日間)	ベストプランV 20GBまで 2,970円※4
30GB	2,508円			ベストプランV 20GB超〜30GB 3,960円※4	20GB超〜無制限 3,278円
100GB	6,358円	4,950円※1
データ量追加	528円/1GB	550円/1GB	トッピングによる	550円/1GB
データくりこし
低速時速度	最大200kbps	最大1Mbps	最大128kbps	ベストプラン 最大300kbps ※5 ベストプランV 最大1Mbps ※5
通話料	11円/30秒	22円/30秒	22円/30秒	22円/30秒	22円/30秒 ※6
かけ放題	5分 550円 10分 935円 無制限 1,650円	5分無料 無制限 1,100円	5分 550円 無制限 1,650円	ベストプラン 5分 550円 無制限 1,650円 ベストプランV 5分無料 無制限 1,100円	15分 1,100円
回線	ドコモ au	ドコモ	au	ソフトバンク	楽天モバイル au

※料金は税込
※1 5分かけ放題が含まれる
※2 povo2.0で扱ったのは有効期限が30日以内のデータトッピングのみ
※3 LINEMOベストプランとLINEMOベストプランV
※4 5分かけ放題が含まれる
※5 低速後、ベストプランは15GB、ベストプランVは45GBを超えると最大128kbpsに低下
※6 Rakuten Linkアプリからの発信であれば無料

データ容量3GB以内では割高なイオンモバイルですが、やはりデータ容量20GBではその安さが際立ちます。

ahamo、povo2.0、LINEMOと違い、実店舗でのサポートが受けられる点、30秒あたりの通話料が他の4社と比べて半額でおさまる点などがイオンモバイルのメリットと言えるでしょう。

他社比較③(サブブランド・irumo)

最後に大手通信キャリアのサブブランドで店舗サポートが受けられるワイモバイル、UQモバイルと、ドコモショップで契約手続きができるirumoと比較してみましょう。

	イオンモバイル	ワイモバイル	UQモバイル	irumo
0.5GB	803円			550円
1GB	858円		トクトクプラン 〜1GB 2,277円 (990円)※2 1GB超〜15GB 3,465円 (2,178円)※2
2GB	968円
3GB	1,078円			2,167円 (880円)※3
4GB	1,188円	シンプル 2S 2,365円 (1,078円)※1	ミニミニプラン 2,365円 (1,078円)※2
5GB	1,298円
6GB	1,408円			2,827円 (1,540円)※3
7GB	1,518円
8GB	1,628円
9GB	1,738円			3,377円 (2,090円)※3
10GB	1,848円
15GB			トクトクプラン 3,465円 (2,178円)※2
20GB	1,958円	シンプル 2M 4,015円 (2,178円)※1	コミコミプラン 3,278円
30GB	2,508円	シンプル 2L 5,115円 (3,278円)※1
データ量追加	528円/1GB	550円/0.5GB	1,100円/1GB 3,300円/3GB 5,500円/5GB	1,100円/1GB
データ増量 (＋550円)		シンプル 2S ＋2GB シンプル 2M/L ＋5GB	ミニミニプラン ＋2GB トクトクプラン コミコミプラン ＋5GB
データくりこし
低速時速度	最大200kbps	シンプル 2S 最大300kbps ※4 シンプル 2M/L 最大1Mbps ※4	ミニミニプラン 最大300kbps トクトクプラン コミコミプラン 最大1Mbps	0.5GB 最大128kbps 3GB、6GB、9GB 最大300kbps
通話料	11円/30秒	22円/30秒	​​22円/30秒	22円/30秒
かけ放題	5分 550円 10分 935円 無制限 1,650円	10分 880円 無制限 1,980円	トクトクプラン ミニミニプラン 10分 880円 無制限 1,980円 60分無料通話 660円 コミコミプラン 10分無料 無制限 1,100円	5分 880円 無制限 1,980円
回線	ドコモ au	ソフトバンク	au	ドコモ

※料金は税込
※1 最大割引適用後の料金
※2 最大割引適用後の料金
※3 最大割引適用後の料金
※4 規定容量の半分(2GB/10GB/15GB)を消費すると最大128kbpsに低下

ここで取り上げたワイモバイル、UQモバイル、irumoは店舗でのサポートが受けられるという共通点もありますが、一部のプランを除いてセット割引が提供されているということです。

セット割引を使えば料金が安くなる3社ですが、それでもシェアプランを利用したイオンモバイルには料金の安さで敵いません。

以下のパターンを想定してイオンモバイル、ワイモバイル、UQモバイルの3社で比較してみたいと思います。

シェアプランの箇所でも解説しましたが、シェアプランを利用すればセット割引を最大限適用させたワイモバイル、UQモバイルよりも料金を安くすることが可能です。

昼時の通信速度低下というデメリットを持つイオンモバイルですが、

• イオンでのサポートが受けられる
• 通話料が半額
• シェアプランがお得

というメリットを考えれば、家族での利用を強くおすすめします。

イオンモバイルが合っている人

以上、本記事ではイオンモバイルとその他の格安SIMと比較してきました。

以下の条件に当てはまる方、是非ともイオンモバイルを検討してみて下さい。